London Lonely Life

イギリスのロンドンに1人で住んでいる28歳女子の日記です

ロックダウン中のイギリスで病院に行った話

こんにちは!

イギリス、ロンドンで現在も生活中のyukaです。

 

前回、イギリスのロックダウンの実情についてお伝えしたのですが、今回は、この状況下で現地の病院に行くという貴重な体験をしたので書き残したいと思います。

 

 

なぜ病院に行ったのか?

これに関しては、コロナウイルスに感染したわけではありません!ということをまずお伝えしたいと思います。笑

ではなぜわざわざこの状況で現地の病院に行かなければならなかったのかというと、

私は低用量ピルをイギリスに来てから飲み続けていて、そのストック分がなくなってしまったからです。

低用量ピルが何なのか、ということに関しては詳しくは調べて頂ければと思いますが、簡潔に言うと女性が排卵をコントロールする為に飲むものです。

病気の為に飲んでいるわけでないので、飲むのをやめた場合でも健康状態に害はないのですが、私はもともとかなりの生理不順だったため、ピルによる生理周期の安定をなるべく保っていたいという気持ちがありました。

 

ロックダウン中のイギリスの病院ってどうなってるの?

ピルがなくなりかけてきたことに気づいた時、まず浮かんだ疑問がこれでした。

コロナウイルスによって医療機関が大変な状況にあることはもちろんわかっていたので、何かしら一般患者への対応は変更しているのだろう、と調べてみることに。

ちなみに私が通っていた病院は家のすぐ近くで、予約なしで行っても待てば診察させてもらえるスタイルでしたが、グーグルマップで検索してみると「Temporarliy closed(一時閉鎖)」の文字が!

まさかの病院もロックダウン中なのか、、と不安になりながらリンク先の病院のサイトに飛んでみると、「ただいま系列の総合病院にて電話での予約のみ対応しております」とのこと。

 

 

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実際に確認したウェブサイト

 

覚悟はしていたもののやっぱり電話をしなきゃいけないようです。

そしてサイトには何度もしつこいほどに、「咳などの風邪の症状や、コロナウイルスに少しでも疑わしい症状がある場合は絶対に病院には来ないでください」との注意書きが。

 

というわけで、他の病院に関してはわかりませんが、私の地域では小さな病院は一時閉鎖、大きな総合病院のみで対応していて、電話での予約がないと来院してはいけない、ということになっていました。

 

電話での病院予約&診察

数はこなしてきたものの、やはり緊張する英語での電話、、

勇気をふりしぼって空いているであろう月曜日の朝9時にかけてみました。

1番初めは録音された音声により、コロナウイルスによる変更点や注意点など、ウェブサイトで確認した内容と同じものが流れてきます。

そのあと、受付に繋ぎたい方は1を押してくださいと言われ1をプッシュ。

そしてしばらく待っていると、混み合っていますがこのまま待つ場合は1を、と言われ再び1をプッシュ。

これを十数回繰り返して緊張も薄れてきたころ、Hello?と言われついに受付の方と繋がりました!

 

低用量ピルが欲しくて電話をしたのですが、と言うと、まず以前に病院を利用したことはあるか、そしてその後に生年月日、名前、など基本的な質問をされました。

そしてまたここでも風邪やコロナウイルスと見られる症状はないか聞かれ、さらに同居人の健康状態も聞かれます。

無事全ての質問が済むと、来院日時に関してはまた別の人から電話をかけますね、と言われ電話番号が合っているか確認されます。

 

が!!なんと私、電話番号を間違って登録していたようで、この後折返しの電話がかかってこず、、2日後にまた電話をすることになりました。笑

 

2日後は無事に正しい電話番号を伝え、30分後くらいにすぐ別の人から電話がかかってきました。

その人はお医者さんで、私が来院した際に診察なしでピルが受け取れるように電話で診察をしてくれました。

今使用しているピルで何か副作用がないか、喫煙を始めたりしていないか、血圧測定を希望するかなど様々な質問をされたあと、無事に処方してもらえることに!

そしてここでも最後にコロナウイルスの症状がないか確認され、その日の午後に来院予約を取りました。

 

いよいよ総合病院へ

電話したその日の予約だったので、慌てて場所を調べて準備をして出かけました。

総合病院の場所は家からバス1本で30分ほどだったのでスムーズに到着したのですが、病院の造りが日本とはかなり異なっていて、目的の場所に着くまでかなり迷いました。笑

 

というのも私は総合病院と聞いて、大きな1つの建物内に内科、外科、、など様々な科があると思っていたのですが、実際に行ってみると大きな敷地内に、科によって異なる大小の建物が点在しているというスタイルになっていました。

 

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病院の敷地内

写真を見ると病院というよりは街のような感じになっているのがわかります。

しかも私の目的の科は敷地内でも離れのようなポツンとした場所にあったので、病院内にいるのに雨の中歩くことになりました。笑

 

そしてやっとたどり着いたのですが、建物に入るにはまずインターホンを押して受付の方に名前と用件を伝え、さらにここでもコロナウイルスの症状がないか聞かれ、条件を満たしていることが確認されてそこでやっと向こうからドアを開けてくれます。

入ると受付には近づけず、離れた場所に受付用紙があるので名前と生年月日などを書いてボックスに入れ、それぞれ2メートル以上の間隔を空けられた椅子に座ります。

しばらくするとスタッフの方が薬を持って来て、受付用紙を確認をしてそのままボックスに薬を入れたあと2メートル以上離れます。

そして名前を呼ばれてボックスから薬を受け取り、離れたスタッフの方に本人確認をされて、ついに!低用量ピルを受け取ることが出来ました。

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こちらが処方されたもの

 

いや、、かなり徹底しているな、と終わってまず思いました。

絶対に予約なしでは建物内に入ることが出来ないし、全ての人と2メートル以内に近づくことがないように対応していました。

 

医療現場で働く方々への意識

正直、今回病院に訪れて意識がかなり変わりました。

もちろん毎日ニュースで報道されていますし、NHS(イギリスの医療機関の名称)の方たちに向けて支援をしようという広告や、ベランダから感謝の拍手を送ったり、という様子を見てきてはいたのですが、実際現場に訪れたときの緊迫したあの空気感というのはかなり心に迫るものがありました。

自分が感染し、もしかしたら死に至るかもしれないと覚悟をして働くというのは、本当に私の想像をはるかに超える過酷な状況で、医療現場に限らずスーパーや薬局、バスの運転手など様々な現場で働いて、私達の生活を支えている方たちには感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです。

 

そしてちょうど私と同じ時間帯に予約していた女性が、スタッフの方々に「本当にこの苦しい中ご苦労さまです、ありがとうございます」とお菓子を渡していて、とても心が温まりました。

 

こういう状況になると、不安になって自分のことだけでいっぱいいっぱいになってしまいますが、思いやりの気持ちはどんなときでも忘れないようにしたいと思いました。

 

 

ではまた!

 

yuka