London Lonely Life

イギリスのロンドンに1人で住んでいる28歳女子の日記です

ロンドンで感じる人種差別

こんにちは!

イギリス、ロンドンで現在も生活中のyukaです。

 

今回は最近のコロナウイルスの流行によって話題になっている人種差別についてです。

完全に私の個人的な経験からの勝手な見解で話をさせていただきますのでよろしくお願いします。

 

ロンドンはかなり多国籍

大都市であるロンドンは、観光地としてもたくさんの国から人々が集まってきますが、それに加えてヨーロッパの中心部ゆえに近隣の国から働きにくる、引っ越してくるという移民がとっても多いです。

EU離脱による移民問題に関してはネットで調べて頂ければ幸いです。笑

 

私はまさに観光地であるピカデリーサーカス周辺のカフェで働いているのですが、そこで働いている同僚も訪れるお客さんも様々な人種の人たちでいっぱいです。

 

同僚は、ほとんどがスペイン系かイタリア系で、それ以外ではアフリカ系(ただし幼少期に他のヨーロッパの国に引っ越した、という人たちが多い)が割合としては多いです。

それ以外の他のヨーロッパの国から来ている人たちもたくさんいます。

 

お客さんに関しては、朝の通勤前やランチの時間帯に来るオフィス勤務の人たちはイギリス人であったり英語ネイティブの人が多いですが、観光地ということもあって特に休日は1日を通して様々な人種の人が訪れます。

 

なので同僚にもお客さんにも、英語が全然話せない!という人は意外とたくさんいます。

 

基本的にみんなとっても優しい

私が働いているカフェでは、同僚はもちろん、近くのオフィスで働くイギリス人のお客さん達も、観光で訪れるお客さん達もみんなとても優しい方が多いです。

なので私自身が働いていて、アジア人差別を受けたと感じたことは今まで一度もありません。

もしかしたら気付かなかった可能性もありますが、、笑

 

逆に接客をしていたら、「日本人なの?こないだ東京と京都に行ってきたんだよ!」と話しかけてくれる方や、私がアジア人だということ以前に「笑顔がとても素敵だから元気をもらえたよ、ありがとう」なんて褒めてくれた方もいました。

(日本語で書くとめちゃくちゃキザに聞こえてしまう。笑)

英語は大げさでストレートといいますが、本当に皆さん褒め合ったりお礼を言い合ったり、ということが当たり前なので最初はこんなに褒められていいの?と戸惑うくらいでした。

 

ちなみに私の日本人の友達が一度遊びに来た時も、ロンドンは店員さんや街の人達がみんな優しい!と感動していました。

 

コロナによるアジア人差別

普段はあまり人種差別を感じないロンドンですが、コロナウイルスが流行りだした当初は自分に対して少し周りの見る目が違うことに気づきました。

 

まず職場では、長く勤務していたこともあって同僚のほとんどが私がコロナウイルスとは何も関係がない、ということを理解していました。

それでも、今まであまり会話のなかった同僚からは突然「あなた中国人?」と聞かれたり、別の同僚は「街で中国人を見かけたから自分の口を塞いだよ」と話していたり、私自身に向けてではなく中国人に対しての人種差別が高まっていました。

 

中国人、韓国人、日本人などは見た目がよく似ているので、中国人差別=アジア人差別となってしまうことが多いです。

中国人を差別することがそもそも良くないことではありますが、私は自分の身に危険が及ぶことがとても怖かったので、この頃から「中国人に間違われて差別を受けたらどうしよう」と不安でした。

ただそんな時、別の同僚に「yukaは全く中国人見えないから大丈夫だよ!中国人はもっと平坦な顔をしているけど、yukaはそうではないから」と言われたことがあって、素直に喜べない自分がいました。

もし私がこの見た目、性格で、ただ出身が中国だったらみんなどういう反応をするんだろう?と思うと、人種差別がいかに無意味で良くないことであることを実感したからです。

 

そして街中では、ラッキーなことに差別を感じたことはありませんでした。

ただバスに乗る時や買い物に行く時は、何か暴言を吐かれても気づきにくくするためにイヤホンをして音楽を聴くようにしていました。

そしてロックダウンが進んだ今では、その時感じていた不安や緊張感を感じることは全くありません。

以前の優しいロンドンに戻ってきていると肌で感じています。

 

人種差別はアジア人に対してだけではない

これは正直とても衝撃的な出来事だったのですが、ある朝いつもどおりカフェに出勤すると、同僚のイタリア人の女の子が足を氷で冷やしながら泣いていて、他の同僚たちも寄り添ってその子を慰めていました。

話を聞くと、その子が朝出勤途中に歩いていたら、知らない男が急に「お前はイタリア人か、スペイン人か?」と聞いてきたそうです。

それはコロナウイルスがいよいよヨーロッパで感染拡大し始め、特にイタリアやスペインが深刻になってきていた時でした。

怖くなったその子は答えずに黙って通り過ぎようとしたのですが、なんとその男がその子の腕を掴んで体ごと投げ飛ばしたのです。

その子は転んで足に怪我を負い、さらに差別による暴力というとてつもない恐怖を味わいました。

 

コロナウイルスで差別されるのはアジア人だけだとてっきり思い込んでいた私はとても衝撃を受けましたし、ただ避けられたり暴言を吐かれるだけではなく、身体的暴力を受けるということがあるのだ、と実感をしとても怖くなったのを覚えています。

 

そして同じ頃にシンガポールからの留学生である男性が、オックスフォード・ストリートという繁華街で差別により複数人から暴行を受けるという事件も話題となりました。

 

思うことは自由、でも相手を傷つけてはいけない

コロナウイルスが流行してから、世界中で人種差別の記事を見かけます。

特にニューヨークはアジア人差別がかなり増えそれ専用の対策機関が設立されたと聞きますし、カナダなどでも多くの事件を耳にします。

アメリカやカナダも移民が多いと思いますが、ロンドンのようにヨーロッパ中の国々がミックスされてはいないので、よりアジア人とそれ以外という風に区別されやすいのかなと個人的には思います。

 

人種差別は良くないことですが、本当に人それぞれ違った意見、考えがあるので、「差別をするな」というのは不可能だと正直思います。

ただ、相手を傷つける行動をしないことはできるんです。

差別以外でも、「あ、この人ちょっと苦手なんだよなあ」なんて人間であれば誰でも思うことですが、そこでイジメとか嫌がらせをする必要性がありません。

極力関わらないように距離を保てば良いのです。

 

これはSNSでも言えることで、芸能人やインフルエンサー、YouTuberの方々に例えマイナスな面で思うことがあっても「言わなくていい」と思います。

ただもしその方々が道徳的に間違ったことをしている場合は、意見を言うことも大切だと思いますが、その際は伝え方には気をつけるべき、といのが私の意見です。

 

コロナウイルスによって家で長い時間を過ごす中、全員が思いやりを持って過ごせたらコロナに勝てると思います。

がんばりましょう!

 

ではまた!

 

yuka